一昨日の夜に落札で本日の午後便で到着とは。   
なんとも素早い。助かるわぁ。
  届いたのは自車のキャブと同等の品。CVK34。   
一応,実動車から取り外しとの説明を受けていたけれど,しかし,そこはやっぱり中古品。梱包を解くと,古いガソリンが付いてる場合に発せられる一種独特の臭いがした。
  こりゃ,念入りに洗浄せにゃダメだな。
  ということで,真っ先にフロート・チャンバーを開けようとして,最初の関門に阻まれる。
  ここのプラス・ネジは固着しやすいねぇ…。
  炙ったり(手加減しながら)叩いたり,あれこれやっても緩まないので,タガネ攻撃!   
って言っても,実際はセンターポンチでコツン,カンカン!と叩く感じで。
   
    
固着していたのは5/16本。ちょっと難儀したけど,まずは壊さずに全部の蓋を開けることが出来た。
  残念ながら,メインジェットに緑青色の付着物があるのが見える。各部の貫通は,それなりに難儀しそう。
  んじゃ,怪しいところは全部やる,って方針で。   
パイロット・スクリューも,フロートも,外せる物は全部外す。    
(スロージェットの取り外しは断念)
    
    
目視で確認したところ,バルブの状態も悪くなさそうだし,フロート高さもサービスデータ(17mm)と違わないので,すっかり安心してたんだけど…。
   
  さて,各メインジェットは何故か5番手大きい物(105,110)が付いていたので,従前のキャブからニードル・ジェット・ホルダごとスワップ。(No.1/4:100,No.2/3:105を使用)
  ジェット・ニードルは標準のものが付いており,状態も良かったのでそのまま使う。スプリング等も同じく。
  また,フロートチャンバーの蓋も,ガスケットを含めた状態が芳しくなかったため,従前のキャブからスワップ。
  ピストン・バルブの状態は,若干ガムの付着が多いものの,摩耗も程々でまずまずの状態。。ダイアフラムもヤレが少なく,目視ではホールも確認できなかったため,上々の状態と言える。
  自分の為にまとめておくと,本日の清掃に伴い,従前のキャブから移植した部品は,以下の通り。
     - メインジェット
- ニードル・ジェット・ホルダ
- フロート・チャンバー蓋,ネジ
 
  スロットルワイヤーのアウター・ホルダは少々曲がっていたので,無理の及ばない程度に曲げて修正。
  連結はバラさなかったので同調は目視で大きなズレのないことを確認したのみ。   
(そのうちバイク屋さんにやってもらおうか)
   
  取り外し品をキャブ・クリに漬け込み,本体の穴という穴をキャブ・クリで洗浄。
  使いかけのキャブ・クリが足りなくなり,近くのオートバックスで追加調達。
  スロー系にちょっと手間取ったけど,各部の貫通も確認できたので,組み付け。パイロット・スクリューはSM値の2+1/4戻しで統一。(無事に始動が成功した後に微調整すればよいだろう)
   
  どうにか車載するところまで漕ぎ付くことが出来たので,既に日暮れて手元の見にくい中,LEDライトを頼りに取り付け。
  タンク載せて,PRIモードにて給油。
  アイドル・アジャスト・スクリューを戻し気味にし,チョークを引いて…,いざ始動。
   
  1クランクでカン!!と鳴って即停止した。
  …え…?
  セルは「ジッ」と言ったまま反応しない。
  やっちまったか…?
   
  にわかには診断できないけど,ガス・ロックの可能性がある。ちょっと考えたくないけど…。
  嫌な気分のまま各気筒の油面を測定。   
2番だけ,異様に高い。こりゃ,オーバーフローは必至…。
  急いでタンクのコックをONに戻して,キャブ・ドレンからガスを排出。   
(不圧コックなのでOFFは不存在)    
2番から排出されるガスの量がとんでもなく多い。
  ブルーだ…。
   
  これ以上ガスが供給されることは無い状態にはなったので,気を取り直して,フロート・チャンバーが空のまま,再びクランキングしてみることにする。
  果たして無事に,5秒ほどきれいにアイドリングした。(ホッ)
  後で思えば,プラグを抜いて,圧縮の無い状態でしばらくクランキングさせるべきだったかもしれないけど,作業時は思い至らず。    
とにかく,大事には至らなかったようなので一安心。
   
  そうこうしているうちに完全に日が暮れて真っ暗。精も根も尽きて作業終了としましたとさ。
  次回は真っ先に油面調整をする必要がある。2番だけじゃなく,全気筒について確認・調整した方が良さそう。フロートバルブは従前のキャブから移植しないとダメだろうなぁ。
  あー,疲れた。