メルヘンNo.1
早朝に家を出て山へハイキングに出かける。麓からのゆっくりとしたルートで杉林の中を抜け,二つ目の鳥居をくぐった先の奥の院の石段に腰掛け一休みすると,どこからともなくこちらへ近づいて来た音は,しばらくの後腹に響く大音量となり,あたりを無造作につんざいたあと,ババー・ババーッとしつこく残るフェードアウトで遠ざかっていった。さっきまで寝ぼけながらも気持ちよさそうに鳴いていたドバトは,いつの間にか鳴き止んで,どこかへ隠れてしまった。
メルヘンNo.2
「あなた,あのね。」
朝,食卓に着くやいなやこう切り出されたので,これはまったくもって面食らった。
「どうやら今度こそ,そうみたい。」
そう私に伝える妻は,落ち着いているようでいて,やはり興奮していた。彼女のメンスが予定より数週間遅れていることは意識していた。ただ,今までのことがある。私の方から病院で調べたらどうなのか,というような不躾なことは言えるわけがなかった。
「今日,会社帰りに寄ってくるわよ。晩ご飯遅くなるけど。」
「そうか。もちろん,そりゃ構わないよ。そうしたらいい。オレも今日は納品日だから少し遅いし,なんなら,そのあと駅前で一緒に食うか。」
「そうね,電話するわ。あなたも電話して。」
ずいぶんと大げさに感情を抑えながらではあったが,慌ただしい朝の食卓で,夫婦はお互いの大きな期待とほんの少しの小さな不安を,他愛のないやりとりの中で確認したのだった。
そしてそのあと,オレは通勤途中の交差点で,右直でまともに喰らって,死んだ。
メルヘンNo.3
ことしのなつはあつかった
おっさんたちがバイクにのるから
ことしのふゆはさむかった
かーちゃんズロースかってきた
ことしのコメはまずかった
にーちゃんたちがガソリンたいた
ちきゅうおんだんかがほんばんか
いしずかひでひこはホンジャマカ
バイク,バイク,バイクがゆくよ
のろい,のろい,のろいバイク
くさい,くさい,くさいバイク
ねんぴ,ねんぴ,ねんびがわるい
たかい,たかい,コストがたかい
ガソリン,リットルさんぜんえーん
にーさん,それでものりますか
そーですばかですあきまへんー
つけるくすりがありませんー
おいるがたれてさーたいへん
へんたいばいくがとおります
ろぼうのいしはブチルゴム
ビバンタムくんはなくそつけた
くさい,くさい,くさいバイク
のろう,のろう,のろうよバイク
メルヘンNo.4
「へ~,ツーリング?あ~あれダベ?バイク乗ってビャーッて走る,生産性ゼロの行為!」
メルヘンNo.5
(I said) I love motorcycle.
(He said) -----Me too!
(And I said) So...what we gonna do?
メルヘンNo.6
風よ,風!風を感じるのよ!
(笑)
メルヘンNo.7
岐路に立つ騎士(Viktor Vasnetsov画,1878)
via.騎士道@Wikipedia
非メルヘンNo.1
あ,自分は乗るつもりッス。念のため。
味の味噌一@平塚 味噌ラーメン(大)¥750
11 年前
2 コメント:
む、難しいです。。。
>bobbyさん
いえ,特に意味はないです^^;。
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