2008年1月28日月曜日

それでも君はオートバイに乗るか?

メルヘンNo.1
 早朝に家を出て山へハイキングに出かける。麓からのゆっくりとしたルートで杉林の中を抜け,二つ目の鳥居をくぐった先の奥の院の石段に腰掛け一休みすると,どこからともなくこちらへ近づいて来た音は,しばらくの後腹に響く大音量となり,あたりを無造作につんざいたあと,ババー・ババーッとしつこく残るフェードアウトで遠ざかっていった。さっきまで寝ぼけながらも気持ちよさそうに鳴いていたドバトは,いつの間にか鳴き止んで,どこかへ隠れてしまった。


メルヘンNo.2
 「あなた,あのね。」
 朝,食卓に着くやいなやこう切り出されたので,これはまったくもって面食らった。

 「どうやら今度こそ,そうみたい。」

 そう私に伝える妻は,落ち着いているようでいて,やはり興奮していた。彼女のメンスが予定より数週間遅れていることは意識していた。ただ,今までのことがある。私の方から病院で調べたらどうなのか,というような不躾なことは言えるわけがなかった。

 「今日,会社帰りに寄ってくるわよ。晩ご飯遅くなるけど。」
 「そうか。もちろん,そりゃ構わないよ。そうしたらいい。オレも今日は納品日だから少し遅いし,なんなら,そのあと駅前で一緒に食うか。」
 「そうね,電話するわ。あなたも電話して。」

 ずいぶんと大げさに感情を抑えながらではあったが,慌ただしい朝の食卓で,夫婦はお互いの大きな期待とほんの少しの小さな不安を,他愛のないやりとりの中で確認したのだった。

 そしてそのあと,オレは通勤途中の交差点で,右直でまともに喰らって,死んだ。


メルヘンNo.3
 ことしのなつはあつかった
 おっさんたちがバイクにのるから
 ことしのふゆはさむかった
 かーちゃんズロースかってきた 
 ことしのコメはまずかった
 にーちゃんたちがガソリンたいた
 
 ちきゅうおんだんかがほんばんか
 いしずかひでひこはホンジャマカ
 バイク,バイク,バイクがゆくよ
 のろい,のろい,のろいバイク
 くさい,くさい,くさいバイク
 ねんぴ,ねんぴ,ねんびがわるい
 たかい,たかい,コストがたかい
 
 ガソリン,リットルさんぜんえーん
 にーさん,それでものりますか
 そーですばかですあきまへんー
 つけるくすりがありませんー

 おいるがたれてさーたいへん
 へんたいばいくがとおります
 ろぼうのいしはブチルゴム
 ビバンタムくんはなくそつけた

 くさい,くさい,くさいバイク
 のろう,のろう,のろうよバイク


メルヘンNo.4
 「へ~,ツーリング?あ~あれダベ?バイク乗ってビャーッて走る,生産性ゼロの行為!」


メルヘンNo.5
 (I said) I love motorcycle.
 (He said) -----Me too!
 (And I said) So...what we gonna do?


メルヘンNo.6
 風よ,風!風を感じるのよ!
 (笑)


メルヘンNo.7
 岐路に立つ騎士(Viktor Vasnetsov画,1878)
 via.騎士道@Wikipedia


非メルヘンNo.1
 あ,自分は乗るつもりッス。念のため。

2 コメント:

匿名 さんのコメント...

む、難しいです。。。

shin さんのコメント...

>bobbyさん
 いえ,特に意味はないです^^;。